A Fine Art Flat Lay Lesson

A Fine Art Flat Lay Lesson

これまで温めてきたフラットレイスタイリングのレッスンを、このたびオンラインで始めることになりました。
今回のブログでは、このレッスンをどのような思いで準備してきたのか、少しお伝えできればと思います。

ここで、少し恥ずかしいのですが、お写真を1枚ご紹介します。
これは2018年の初め、Lademya Silksのオンラインストアを始めた頃に私が撮影したものです。

 

 

このお写真を見て、当時の私は「結構いい感じ」と満足していました。

しかし、今あらためて見ると、光の当て方、カメラの設定、リボンやお花の置き方、質感の合わせ方、レタッチなど、粗が目立ち、未熟さを感じます
何より「何を見せたいのか」が不明瞭で、今の自分なら気になって仕方のない部分が無数にあります。

当時は新しいものを作ると「発売用の写真を撮らなければならない」という義務感が先に立ち、撮影が楽しいどころかストレスでいっぱいでした。勢いと感覚だけで“出たところ勝負”で撮っていたのです。

それでも心の中にあった理想は変わりませんでした。
「欧米のウェディングシーンで見られるような、上品で柔らかく、繊細な美しいフラットレイを撮りたい」──。

その理想を叶える方法が分からず、聞くことができる人もおらず、もがきながらも、8年以上の時間をかけて練習と振り返りを繰り返し、少しずつ目を養ってきました。
その結果、今ではある程度納得のいく撮影ができるようになりました。

それでも半年前・1年前の自分の写真を見返して「今ならこうする」などと考えたりしています。それは悪いことではなく、日々の成長の証であり、これからも学び続けたいと思っています。

 

 

今回の講座を受ければすぐに誰でも素敵な写真が撮れる──そう言ってしまうのは簡単です。

けれども、正直に申し上げると、違和感に気づく目を育てることには時間がかかります。

大切なのは、

  • 感性を磨くこと

  • 知識を学ぶこと

  • そして何度も練習すること

たとえば、絵を見て「なぜこの絵に惹かれるのだろう」と考えること。
さまざまなジャンルの音楽を聴くこと。
散歩しながら道端のお花を眺めること。

そんな日常の中で感性を育み、撮影にも活かしていくのです。
決して高価な道具を一度に揃えることが近道ではありません。楽しみながら自分の中の小さなときめきを集めること──それがフラットレイの核心です。

極端に言うと、たくさんのアイテムを並べて撮るフラットレイよりも、1枚のカードを単体で撮影したときに、いかに美しく、見る人に何かを伝える写真にできるかの方が、むしろ難しいと感じます。

私自身、スタイリングを始めた当初は、好きな世界観をどう表現すればよいのか教えてくれる人もなく、長い時間をかけて少しずつヒントや小物を集め、ようやく今の形をつくりあげてきました。
だからこそ、これから学んでくださる皆さまには、私が歩んできた道のりをできるだけ分かりやすく整理してお伝えし、学びを積み重ねていただきたいと願っています。

このレッスンが、皆さまの表現をさらに輝かせる一歩となれば嬉しく思います。

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